茉優の失踪 1 (1/2)

図書館での事件の夜、僕は茉優と自分の部屋にいた。

かぐやは気を利かせ、秋夏たちと雑談している。

「ま、茉優。本当にいいんだね?」「そんなこと、訊かないでよ」

彼女は弱々しい声でそう答えた。そして、僕は彼女の服に手を掛けた。

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※自主規制※

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「今日は夜遅いし泊まってく?」「うん。こうなると思ってお父さんたちにはもう言ってきてあるの」「大丈夫だったの? お父さん、この前凄かったけど」「もちろん!」

ピースを顔の近くで決めて、にっこり笑う茉優を見ると少しおじさんが不憫になってしまう。

「今日はかぐやと寝ないの?」

茉優の疑問は最もなのだ。両親のはからいにより僕とかぐやは二人でひと部屋なのだ。幸運にも、僕の部屋は一人でいるには広すぎると感じていた為、二人になって丁度よくなっている。

「どうだろう、ちょっと訊いてくるね」「うん」

部屋を出て、秋夏の部屋に行くとかぐやはそこで寝る、茉優と仲良くねと言っていた。

「大丈夫だって」「そう!」

茉優は目に見えて表情が明るくなった。

「まだ私のこと食べてもいいんだよ?」「いやいや、本当は疲れてるんでしょ?」「うっ、まぁ」

図星だったのか言葉に詰まる茉優。

「でも、かぐやに負けちゃうし…」「茉優も本当に魅力的だから負けてないよ。だから、今日はもう寝よう?」

二人とも本当に僕にはもったいないくらいの美少女なんだ。そこに優劣はつけられないけど、心配になる必要はないよ。

「うん、おやすみ」「おやすみ」

一応布団は二セット用意してあるが、かぐやにしても、茉優にしても僕と同じ布団で寝たいみたいだ。

二人とも女性特有の柔らかさを誇っていて、いい香りまでする。そしてその温もりは今の冬に到ろうとする季節にぴったりだ。

「ん~、だいしゅき」

茉優はおやすみと言ってすぐ寝ていたみたいだ。そして、寝言を言いながら僕に腕を回してきた。

お返しにおでこに軽くキスをして、今度こそ僕もおやすみだ。

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今、起きた。

隣にはいるはずの姿がない。そう、茉優がいないのだ。

夢で彼女を失う気がした。でも、そんなことはないと自分に言い聞かせ、落ち着いて探している。