あたらしくできた恋人は、15年前に失踪した兄でした。
著者: @roukodama
最新: エピローグ
時間: 9 月 前
まとめ:
よく見ると、それは人の形をしていた。見間違いかもしれない。しかし私には、それが赤い光をまとった人間で、それが奥へ奥へと走り去っていくように見えたのだ。「おい、待て、おい、待ってくれ」とつぜん兄が叫んで、私はもう怖くなってしまって、それなのに目が離せなくて、ただ呆然と見ていた。(本文より)
よく見ると、それは人の形をしていた。見間違いかもしれない。しかし私には、それが赤い光をまとった人間で、それが奥へ奥へと走り去っていくように見えたのだ。「おい、待て、おい、待ってくれ」とつぜん兄が叫んで、私はもう怖くなってしまって、それなのに目が離せなくて、ただ呆然と見ていた。(本文より)