高校3年生の山瀬解(やませ さとる)は受験に失敗し、ひどく塞ぎ込む。何よりも愛しい妹、月衣(るい)とも距離を置くようになってしまう。クラスメイトの山月結(やまつき ゆい)に惹かれながらも、自分の愚かさに打ちひしがれる。ある日、夜歩きをするようになった山瀬が帰宅すると、母親の喚き泣く声が聞こえ、そこに愛しい月衣の姿はどこにもない。その時、母は言った。「殺されたの」と——。