角川ビーンズ小説大賞 最終選考作品 その生贄王子、返品してもいいですか

Other 60K Active
時間: 9 月 前
まとめ:

――その生贄王子、返品してもいいですか……? その日、予言の魔女メリルの元を訪れたのは、銅色の髪と金の瞳、端正な容姿ながらも不遜な態度の第三王子デュークだった。 メリルは、その予言の力で国を揺るがす事態を収拾するため、王子デュークによって半ば強引に王都へ連れられていく。現在王宮では、王太子を始めとする皆が聖女に傾倒し、国が立ち行かなくなる事態に陥っているというのだ。どうも逆ハー狙いの転生聖女が魅了の力を用いて好き勝手しているらしい。 デュークは、予言の魔術の対価として魔女の生贄になるが、跪くのは表面上だけ。そんなデュークに反発しつつも、彼の国を思う心にほだされ、メリルは仕方なく彼に協力するのだった。 反発しつつも力を合わせて解決を目指すメリルとデュークだが、転生者のメリルと彼の間にラブロマンスは生まれない。何故なら十九歳のメリルは、姿変えの魔術で偏屈な白髪の老婆に変身しているのだ。 しかし、そこはお約束。メリルは、ある時姿変えの魔術がとけたところをデュークに見られてしまい……。 予言の魔術の結果、メリルはこの世界が乙女ゲームの世界だと知る。そして、攻略対象の一人、デュークの運命も明らかになる。 デュークとすれ違い、けれど彼のために力を尽くすメリルは、攻略対象の一人、暗殺者ロウガに助力を求める。そして、生贄騒動の犯人である隣国の貴族子息ヴァレリウスも現れて――。 メリルは前世の記憶、そして、失われたスキルで、デュークとこの国の危機を救うことができるのだろうか? 一話は重めの雰囲気ですが、二話目からは明るいラブコメ風になります。軽く読んでいただけると思います!----------以下は、ネタバレの応募用あらすじです------------ 予言の魔術で名を知られた魔女メリルの元を訪れたのは、端正な容姿ながらも不遜な態度の第三王子デュークだった。王宮では、王太子を始めとする皆が聖女に傾倒し、国が立ち行かなくなる事態に陥っているという。その解決のためにメリルに予言の魔術を求めに来たのだ。どうも逆ハー狙いの転生聖女が魅了の力を用いて好き勝手しているらしい。 魔女の誓文を盾にされたメリルは、しぶしぶデュークに従い王都に向かう。デュークは、予言の対価として魔女の生贄になるが、表面上は跪きつつも不遜な態度は変わらない。そんなデュークに反発しつつも、メリルは仕方なく彼に協力するのだった。 先代の名を引き継いだメリルは、偏屈な白髪の老婆の姿でデュークに協力をしていたが、宿での入浴中に姿変えの魔術がとけた所を見られてしまう。以降メリルは、十九歳のメリルの孫娘としても、デュークに協力をする事になった。 メリルは、悪役令嬢を追う途中、命を助けられたことをきっかけに彼に少しずつ心を開いていく。 予言の魔術の結果、メリルはこの世界が乙女ゲームの世界であり、攻略対象の一人であるデュークは魔獣に殺されて命を落とす定めであることを知る。 メリルはデュークを助けるため、彼には告げず、魅了にかかっていない攻略対象、暗殺者ロウガに助力を求めた。ロウガと共にデュークを殺す伝説の魔獣テキーラを倒し、魅了を解くアーティファクトを手に入れるのだ。しかし、それは既に破壊された後で、デュークとも大きなすれ違いが生まれてしまった。 けれどメリルは彼を救うことをあきらめない。王宮へ忍び込み、魅了のアーティファクト破壊を試みるが、聖女マリアは魅了のアーティファクトなど持っていなかった。身の危険を感じ縋りつくマリアを、メリルは期せずして誘拐する羽目になってしまった。メリルは悪役令嬢クローディア、聖女マリアと共に魅了の解除について模索し始める。 そして、隣国の公爵家からは、生贄の偽の噂をばらまいた犯人でもあるヴァレリウスも現れる。メリルは彼の好意に全く気付いていないが、彼はずっと影ながらメリルを助けていたのだ。駆けつけた彼は、メリルの失われたスキルを解く鍵を携えていた。 やがて黒幕の正体と真の目的が明らかになり、デュークもまた、魅了にかけられ、メリルを拉致する指示を受けていたことが明らかになる。 今までのデュークとの全てが魅了によるものだったのかと絶望に膝をつくメリル。 けれど、魅了に必死に抗うデュークを見てメリルは再び立ち上がる。そして、聖女の協力を得てとうとう魅了を解呪するのだった。 黒幕は去るが、最後に魔獣テキーラが放たれる。 メリルはヴァレリウスによって封印を解かれた失われたスキルで魔獣テキーラを倒すのだった。 そして、魅了の解けたデュークとメリルは、今の気持ちを信じ、再び向き合う。王子と結ばれる定めの「救国の」英雄と魔女として。 小説家になろう、アルファポリスにも掲載しています。…続きを読む

Top